京丹波 松穂農園日記

京丹波 松穂農園での栽培記録を中心としたブログです。それぞれの作物をどのように栽培しているかを発信しています。

カテゴリ:農業よもやま > 農産物直売所

明日は「川刈り」という地域の仕事があります。
もともとは治水のための行事だったようですが、今はどちらかというと景観を保つためのようです。
周囲を見ていても、川刈りまでにあちこちの草を刈られる方が多いような感じがします。

私もタマネギの出荷以外はほぼ草刈りの一日でした。
果樹苗を置かせてもらっているところとか。
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貸していただいている倉庫とか。
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トマト畑の周辺とか。
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他にもあちこち。
だいぶすっきりしました。
やっぱり草が伸びてくると どうしても気になるので刈ると気が楽になります。

ところで今日は草を刈ってるだけでうんざりするような暑さでしたねー。
といっても30度をちょっと超えたくらいなのですが・・・。
まだ暑さには慣れていないせいか、やたらと暑く感じます。

ということではじめました。
昼寝。
やっぱり夏の農業はこれが大事。
今の農業ってとても高齢化が進んでいるのですが、意外と熱中症で倒れる人って少ないんです。
同じ屋外作業をする仕事でも、建設業なんかに比べると全然少ない。
なぜかっていうと、単純に暑い時間は休むからです。
それで何するかというと昼寝です。
朝早くから作業して、日中の暑い時間は昼寝して、少し涼しくなってから日が沈むまでまた作業。
自分の体調とか考えながら無理なく働けるというのは農業の良いところだと思います。

今日も昨日と同じような一日でした。
ということで、ブログのほうも同じで直売所の話。
(多分この話題、暫くよく出てきます。)

なんか妙に高いのありませんか?
見た目は「?」みたいな野菜に高ーい値段がついている。
これね、消費者心理を利用しようとしているんです。
買う立場になってみると・・・。
「なんでこんな変な形のものが、こんなに高いの?きっと何かあるに違いない!」
ではないでしょうか。
言い切りますけど、何もありません。
そこにあるのは生産者の欲だけ。
(何度か書きましたが、直売所の販売価格は生産者自身が決めています。)

私が見てきた限り、”良い野菜”というのは”良い形”をしています。
当然なんです。
わかりやすい例を言うとキュウリ。
ちゃんと育ったものは真っ直ぐです。
そうでないものは何かしらの障害が出ています。
私が育てているタマネギも同じ。
”小さい”とか”形が変”とかいうのがある程度混じってきます。
育てた立場でいうと「ちゃんと育たなかった」タマネギです。
水が足りなかったとか、肥料が効かなかったとか。

味も栄養価も同じ?
本当にそう思いますか?

今日も事務仕事だけです。
昨日と同じで気持ちは超ブルー。
まあ、このことを細かく書いても面白くもなんともない。

せっかく読んでいただいているので、少しでも得になるお話はないかなー。
ということで、今日は直売所について。

今人気ですよねー。
農作物の流通が大きく変わってきていると感じます。
でも。
でもですよ。
せっかくなので、上手に使っていただきたいなーと思うのです。
ということで農産物直売所について少し書いてみます。

直売所っていうと、お客様の期待は「新鮮」「安い」ではないでしょうか。
これって本当でしょうか?
私の知る限りは残念ながらそうではありません。
まず知っていただきたいのは、野菜といっても鮮度とは関係ない野菜があるということです。
つまり収穫したあと貯蔵するのが基本の野菜。
代表はイモ、タマネギ、カボチャとかです。
収獲してすぐ出荷するのではなく、貯蔵しながら少しずつ出荷していきます。
なのでイモやタマネギに新鮮とか関係ありません。
ひいきの生産者がいたり 安ければ買えばよいのですが、そうでないならスーパーで買えばOKです。
(タマネギとか私も販売するのでこんなこと書くのはアレですが・・・。)

では、私が「せっかく直売所で買うなら」と思う野菜について少し書いてみます。

-葉物-
ホウレンソウとか水菜とか。
新鮮な葉物野菜というのはやっぱり美味しいです。
これも劣化が早く、暑い時期になるとあっという間に萎れてしまいます。
冷蔵施設がある直売所はまだ少ないのではないでしょうか。
そんななか”シャキッ”としたものが見つかればラッキーですよ。

-トマト・イチゴ-
他の野菜もそうですが一般の流通ルートでは出荷してから店頭に並ぶまで数日かかってしまいます。
ですのでトマトやイチゴは一般に未熟(少し青い状態)で出荷されます。
流通の過程で少しずつ色が乗って、店頭に並ぶ頃には真っ赤になっているというわけです。
ですので直売所ではトマトやイチゴは狙い目です。
何が違うかというと、一般には樹上で完熟にして販売することが多いのです。
やっぱり味が全然違います。

-スイートコーン-
鮮度が落ちやすい作物の代表格です。
収獲したらどんどん鮮度が損なわれていきます。
糖がデンプンに変わっていき、味があっという間に落ちてしまうのです。
私がスイートコーンを栽培しているのはここに優位性を感じるから。
直売所ならではの作物といってよいのではないでしょうか。
おすすめですよ!

日中のアルバイトをはさんで、朝も夜も事務作業オンリーな一日でした。
今の事務仕事って、昨年の収支を計算して 今年の作戦を立てる作業です。
一般の会社でいうと事業計画になります。
こういう作業をしているとさすがにため息ばかり。

こういう時はボヤキにお付き合いください。
(以下はあくまで京丹波町での話です。)

私は直売所を中心に販売しているわけですが、他の出荷者の出荷状況を見ると状況は大体察しがつきます。
農業というのは産業としては崩壊しています。
極一部の農家や生産法人を除いて 全く自立できていない。
でも食料の問題って 少し引いてみると国の安全保障の問題です。
なので ものすごい税金が投入される。
そうやって税金を投入されている農家さんたちから出荷される農産物は、質・量ともに極めてお粗末。
お粗末くらいならいいのですが・・・。

彼らが見ているのは目先のお金と、お客様の足元です。

・とにかく売れればOKで品質とは無関係に値段を吊り上げる。
 (直売所の販売価格は生産者が決めています。)

・とりあえず”有機”とか”無農薬”をちらつかせて高く売ろうとする。
 無農薬を宣伝しながら農薬を使っている農家もいます。

・誰かが作った、「農業は弱く 保護は当然」というイメージにしがみついて助成金にたかる農家。

これが農家の実態です。
もちろん全てではありませんが、こういうのが当たり前になっています。

なんか議員が不倫したとかいう話がマスコミを賑わしているようです。
でも農業で無茶苦茶な税金投入がされ、運用されていることは話題にも出てこない。
TPPの話になると「また金回して来よる」とほくそ笑んでいるのが農家です。
これが実態。

こんなことで、この先どうなるんでしょうか。

と言ってても仕方がないんです。
でもこのブログを読んでいただいている方には事実を伝えて、考えて頂ければなーと思います。
また少しずつ書いていきますので。

今日はいつもの作業をしてアルバイトに行って・・・。
ということでブログを書いてる人間泣かせの一日です。

でもちょっとだけ書く話題がありました。
ブロッコリー生産者の独り言みたいな話ですが・・・。

ブロッコリー生産者の天敵は”セール”とか”特売”とかいうやつ。
ブロッコリーはいつもこれに狙われているんです。
私は主に道の駅(味夢の里)とスーパーの直売所で販売をしています。
道の駅では他の生産者がライバル。
でもスーパーではスーパーが仕入れた野菜がライバルになります。
これが厄介で・・・。
前にも書きましたが、この辺りでは198円がブロッコリーの相場です。
今日も園部のスーパーに立ち寄って確認しましたが、鮮度は全然。
花蕾がぐらつき始めています。
それが198円。
でも都市部では158円が相場になっているようです。
私は都会の相場と自分の出荷物の品質を加味して160円で販売しています。
お陰様で大体は完売。

でも売れ残ることがあるんです。
スーパーの「特売」です。
小さめのブロッコリーを98円とか99円とかで売り始めます。
ここ数週間、私が出荷しているスーパーでは土・日にブロッコリーを99円で販売。

こういう日はスーパーは少ない数量での出荷をすることにしました。
(それでも買っていただいているお客様がいるので、少しは出荷するようにして。)
昨日も出荷に行ったら特売の残り物らしきブロッコリーが125円で販売されていました。
私は出荷をやめて、大半を道の駅での出荷に切り替えました。

こうすることで何が起きるかというと”私もお客様も特”になります。
私は売れ残りを最小限にできます。
そしてお客様は、特売の日は安く買えます。
そうでない日は大きくて、品質が良く、さらに鮮度抜群のブロッコリーがスーパーの販売価格よりも安く買える。

これで良いのではないでしょうか。

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