京丹波 松穂農園日記

京丹波 松穂農園での栽培記録を中心としたブログです。それぞれの作物をどのように栽培しているかを発信しています。

カテゴリ:農業よもやま > 農産物直売所

今朝の最低気温は3℃。
霜も降りず、ブロッコリーは大丈夫でした。

そのブロッコリーですが、今日から「スプリングスひよし」の直売所でも販売を開始しています。
これまではタマネギとスイートコーンを少し販売した以外は殆ど出荷ができていません。
往復+出荷の作業で1時間ほど時間がかかるのですが、7月から10月迄はなかなか時間を割くことが出来ずにいました。
これからは少し時間に余裕が出ていきますので、地元の農家さんの邪魔にならないように出荷をしていこうと思います。
京丹波町の直売所(特に味夢の里やスーパー)なんかに比べると、出荷している農家さんは良心的。
品質と価格が見合っています。
味夢の里については一時期よりは値段は落ち着いてきています。
でもそれは縦貫道全線開通当初ほどの需要がなくなってきたというだけです。

例えばタマネギ。
目立つところに置いている割にはなかなか売れないタマネギが出荷されています。
なぜ売れないか。
まず価格。
スーパーより高い価格が付いています。
そして品質。
カビが生えています。
黒カビと言って、菌はそこら中にいます。
保管状態が悪いとそれが夏場の高温期にタマネギに繁殖します。

私もこれには悩まされていて、初めて栽培したタマネギは大量に廃棄するしかありませんでした。
それで翌年からは梅雨が明けたらタマネギは冷蔵庫に移すことで回避しています。
移す時点でタマネギについてしまったものは自分で食べるか、親に食べさすか、説明したうえで社会福祉協議会に寄付しています。
皮を1枚めくった表面に付着していることが多く、水で簡単に洗い流せるのです。
でも、決して売るものではない。

でも置いておくと少ーしずつ売れてしまうんです。
「おかしなものが売られているわけない」と信じているのか買ってしまう。
そして、そういうお客様がいるのを生産者も知っている。
高速のパーキングにある直売所で、観光バスで来るお客様が多い。
なので”一見のお客さん”と考えているらしい。
残念ですが、こういう生産者が結構いるのが京丹波町。

もちろん全ての生産者ではないのですが、一部にそういう生産者がいる。
そして直売所の管理を請け負っている会社はそれを統制できない。
直売所に来たお客様に私にできることは、まずは「良いものを、価格を抑えて、たくさん」出荷する。
これはやり続けていきます。

ボヤキはこれくらいにしましょう。

今日はとても天気が良く気持ちよく作業ができました。
20171110_135002 (1)

今日の作業。
黒豆の葉取りという作業を行いました。
今はこんな状態。
20171110_134925
葉がだいぶ黄色くなっています。
このまま放っておいても黒豆にはなるのですが、正月用の食材なので年内に間に合わないといけません。
それで豆の成熟を促進するために葉を取ってしまいます。
取った後はこんな感じ。
20171110_144606
1週間か10日ほどこのままにして、そのあと乾燥の作業に移ることになります。

今日からゴールドラッシュの品種が変わります。
実はゴールドラッシュというのはシリーズ化されています。
これまで販売してきたのは、低温伸張性の良いオリジナルのゴールドラッシュです。
今日からは高温期収穫に向くゴールドラッシュ88という品種になります。

オリジナルも美味しいのですが、88はさらに美味しい。
毎年これを生で食べるのを私自身が楽しみにしています。
収穫して帰宅後に早速糖度を計測しました。
そしたら・・・。
20170718_072635
ここまで来たら言うことなし。

ピュアホワイトのほうは・・・。
20170718_061532
目標まであと一歩ですが、なかなか手に入らないレベルには来ています。

このところ販売がやや不調になってきています。
この写真も使って販売を加速させていくようにします。

昨日は更新せず、すみません。
パソコンの前には向かったのですが、なんか「これを書こう」というのがありませんでした。
作業のほうは収穫して、出荷して、草刈って・・・。
今日も同じです。

なので久しぶりに直売所のことを書こうかと思います。
私のメインの販売先は「京丹波 味夢の里」です。
京都縦貫道がつながる前は京都市内から日本海側(舞鶴、丹後方面)に行くには一度京丹波町で降りて、国道を30分ほど走ってまた縦貫道に乗りなおす必要がありました。
それが高速を降りなくても日本海側に行けるようになった。
結果、京丹波町はただの通過点になる。
その代償として縦貫道唯一のパーキングとして作られたのが「京丹波 味夢の里」です。

開通してしばらくの状況はひどいものでした。
この辺は”農産物直売所”というカテゴリーで絞ってみていただくと前に書いています。
まさかの大盛況で、一気に京丹波町にバブルがやってきました。
農産物の品質と価格のバランスが滅茶苦茶。
平気で相場の倍くらいつける人もいます。
それでも売れてしまう。

そんなオープンからもうすぐ2年になります。
出荷に行くとだいぶ様相が変わってきました。
休日にはそれなりに盛況ですが、平日に出荷に行くとお客様は本当にまばらです。
そんな中で良くなってきたなーと感じるのは生産者間の競争が出てきたこと。
前述の状況で、出荷する生産者がだいぶ増えました。
でもお客様は減ってしまった。
平日に関してはもうバブルではなくなり、価格のほうも品質なりになったと思います。
これはお客様にとってとても良いことです。
(もちろん例外的に無茶苦茶やっている人はまだいますが・・・。)

その反面良くないこともあります。
それは運営会社の慢心。
オープンして半年くらいたったころ、出荷に行ったら売り場で野菜が腐った臭いがしたことがありました。
事務所に行ってそのことを伝えると、慌てて売り場に行って原因になっている品物を特定して、商品棚を拭いてと一生懸命対応していました。

ところが今は全然違います。
一昨日のことですが、出荷に行くとショウジョウバエがぶんぶん飛んでいる。
みると商品のひとつが腐り始めていてそこをハエが出入りしています。
すぐに事務所に行ってそのことを伝えると・・・。
「あーそうですかー。またやっときますー。」
「すぐやらんとまずいやろ。」
「でも私、帰るとこなんでー。」
「ほかに誰かおらんの?」
「おーい、○○くーん。」

味夢の里はこの先どうなるのでしょうか。

今日も直売所関係のボヤキを一つ。
というかブログをご覧の皆様への情報提供です。

昨日書きましたが、品質の悪いものにも高い値段をつけるというのは昨日書きました。
今年はなんか新たな動きが出ています。
ひとつは”規格外”とか”訳あり”と書いて販売される商品。

農家もだんだん巧妙になっています。
ある農家さんが”訳あり”とシールを貼って黒豆の枝豆を販売しています。
値段を見ると300円。
内容量は300gはなさそう。
250g?
200gかも知れません。
ということは1200~1500円/キロになります。
これってもう無茶苦茶なんです。
正品と変わりありません。

枝豆は通常2種類の重さで販売されています。
500gか350g。
”規格外”とか”訳あり”とかいうのは、がばっと入れてしかも安価で販売されるのがこれまででした。
ところがこういう悪さをする農家はそこを外します。
前述のとおり少量パックで販売します。
一般のお客者にはパッと見で目方までわかりません。
「”規格外”とか”訳あり”=お買い得商品」と勘違いして買ってしまう。
ここを狙っているんです。

あと、正品でも500gの袋に400g入れて販売なんていう人も。

また、販売される時期が早すぎます。
販売されていたのはまだ9月。
人気がある黒豆の枝豆というのは、今年でいうと10月8日頃から販売されています。
黒豆にする枝豆の栽培途中で収獲して枝豆として販売する。
これが味が良くて今大人気なわけですが、出荷できるのはそれくらいの時期になってしまいます。
ところが9月に販売しているとなると、枝豆専用として販売されている全く別の品種と思われます。
美味しいという話はこれまで聞いたことがありません。
「丹波の黒豆の枝豆」という人気に乗じて儲けようという企てです。

こんな新手の手口が出始めています。
気を付けましょう。

先日書きましたが黒豆の枝豆を出荷しながら感じたりわかったりしたことがいろいろあります。
良かったこともありますが、残念ながら「え?」っていうことがはるかに多い。
なんかもう出荷する農家さんの”やりたい放題”のオンパレードです。
昨年オープンした「道の駅 京丹波味夢の里」。
オープンしたばかりということで昨年は人がわんさか訪れて。
需要と供給のバランスが滅茶苦茶で完全なバブル状態。
「なんでこんなものがこんな高いん?」がずらっと並びました。

直売所で売られる野菜の価格は出荷者が自分で決めます。
価格だけでなく規格も自分が勝手に決める。
自分でOKと思えばそれでよし。
OKと思わなければ「あそこやったら売れる」で出してしまう。
そんなあり得ない世界です。

今年になって悪い評判も少し広まったようです。
私自身色々な人から「あそこ高いなー。」の声を何度も聞きました。
平日は客足が遠のき、価格のほうも落ち着いてきていたのですが・・・。
ところが枝豆の時期になり、バブル再来。
品質関係なしに売れるに任せて”やりたい放題”。

ここは京丹波町の生産者にとって、とても画期的な売り場なんです。
何が画期的か?
町外の多くのお客様に販売ができる貴重な売り場ができた。
他にも人気の道の駅があったりもしたのですが、桁が違います。
この先末永くお客様から支持される売り場にしないといけないのに・・・。

と思っている人もいるにはいます。
そんな声も実際に聞きます。
でもあくまで一部。
もう誰にも止められない。
もし生産者としてやれることがあるとしたら・・・。
品質に見合ったものを適正な価格で”たくさん”販売する。
これしかないような気がします。

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